筋書きのないドラマ、筋書きのあるドラマ-映画編-

同名の、野球&映画ブログから、映画だけ独立させてみました。

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少しフォックスが物足りなく感じた「太平洋の奇跡」

太平洋戦争末期のサイパン。アメリカ軍から「フォックス」と呼ばれ、恐れられたという大場栄大尉。47人の少数となった隊を率いて4万5千人のアメリカに16か月間立ち向かい、多くの民間人をも守ったという実話。
監督:平山秀幸 出演:竹野内豊、山田孝之



青春時代にハリウッド映画を観すぎたせいか……
軍隊もののかけひきバトルに慣れ過ぎてしまったのか……
この主人公が、そんなに「すごい人」には見えずに終わってしまった、というのが正直なところ

物語としてよりは、ドキュメンタリーとして観る方が正しいのかも。

実在したというこの大場大尉。
確かに日本兵達がどうにもできない生き残りの赤ん坊を、アメリカ軍に託したり。
圧倒的な数の差があるのに、意表をつく攻撃を仕掛けて優位に立ったり。
アメリカ軍の頭の上の空間を使うことを思いついて逃げ延びたり。

恐らく、当時としては誰も考えもつかなかった意外な視点を持っていて、
判断力も確かで、頼りになり、そして温かく大きかったのだろう。
それは伝わってきた。

けれど、映画としては少し物足りなく感じてしまったのだ。
ハリウッドの軍隊ものでは、もっと複雑であざといかけひきがガンガン描かれてきた。
無論、フィクションであり得ないものも多かったろう。
でもそういうものを数多く観てきた身には、
この大場大尉に、「フォックス」と呼ばれるほどの凄味を感じることができなかったのだ。

もちろん、実際にサイパンで200人もの民間人を守り抜いたわけで、並の人ではない。
大変な功績であり、尊敬すべき人であることは疑いようがない。


また、物語としては、いろいろな人の視点に飛び飛びになり、散乱してる感じだった。
そんな中では、一番感情移入しやすかったのが唐沢寿明演じる堀内一等兵。
わかりやすくて小気味よかった
竹野内豊の大場大尉は物静かで頼りがいがあってカッコよかったが、
一番カッコよく見えたのは、彼を「フォックス」と呼んで一目置いていたアメリカ兵のルイス大尉だなあ。。。




そもそも、私達の世代は、教科書で「原爆」以外の戦争の爪痕をあまり詳しく習っていない。
最近になって、こういった映画などで、サイパンや硫黄島や沖縄などの実態を知り、
歴史を知らない驚きと恥じらいでヒシヒシとなる。

あんな離れ島にいたら、今まで「神」だった天皇が降伏したなんて、
デマだと思ってしまってもしかたない。
終戦を知らずにそのまま延々と戦争モードだった人もいた。
グアムの横田さんは28年、フィリピンの小野田さんは29年。
戦死した人やその家族はもちろんだけれど、こういう人達の人生だってそんな風に踊らされてしまう。
本当に戦争は罪作りだ。

終戦と聞かされても信じることを拒否し、一人離れていった木谷曹長はどうなったんだろう……
横井さんや小野田さんのようにずっとさまよいつづけたんだろうか。
哀しすぎる。

忘れちゃいけない戦争の痕跡。
教科書にない悲劇。
そういうことを知るという意味では、観る価値のある映画だったと思います。

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