筋書きのないドラマ、筋書きのあるドラマ-映画編-

同名の、野球&映画ブログから、映画だけ独立させてみました。

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心から笑うこと 「最強のふたり」

首から下が麻痺してしまった富豪フィリップの介護役に応募してきた黒人青年ドリス。ドリスは失業手当が目当てなので遠慮も礼儀も障害者への配慮もない。が、数多いた応募者の中でフィリップが気に入ったのはドリスだった。
監督:エリック・トレダノ、オリビエ・ナカシュ 出演:フランソワ・クリュゼ、オマール・シー



フランス映画はあまり観ないし、俳優さんも監督も誰も知らない。
でも評判が高いので、観に行ってみた。
やはりとても感じるところがある映画で、観に行って正解だった
邦題がちょっとイマイチかなとは思うけど。


大金持ち。クラシック音楽にオペラが趣味。更に気に入った絵画には高額を投じる。
首しか動かない障害を負ったフィリップはそんな絵に描いたようなセレブだ

対するドリスの方は、複雑な大家族の中で猥雑に育った底辺と言ってもいい民衆の一人。
品がなくて乱暴で教養もないし言葉も素行も悪い
でも明るくて前向きで人との向き合い方が素直でストレート。

フィリップの介護役に応募してきた面々は、当たり前だが皆「介護」を意識していた。
が、ドリスは落とされることを前提に失業手当をもらうために来たので、
介護どころか、自分を飾らず禁句に近いジョーク炸裂、置物を盗んでいったり

でもフィリップの選んだのはドリス。
今まで何度も介護者が入れ替わったというから、
もう資格とか安全とか、そんなのは選択の基準ではなかったのだろう。

誰もが身構える介護という仕事、自分とはかけ離れた生活環境。
なのにドリスは臆することなくマイペースで仕事もこなすし、思いやりもあるし、
ズケズケと「障害者」を口に出す割にブラックジョークですんでしまう無邪気さがある

「何だかホッとする」。
フィリップがドリスに感じていたのはそんな気持ちじゃないだろうか。
誕生日パーティで、皆を巻き込んでダンスを披露したドリスのシーンが象徴的で、
フィリップは本当に楽しそうだった。

恐らくフィリップは、障害を負って、愛する妻も亡くして、
この先の人生、楽しいことなどないと思っていたのではないか。

障害を持っているとかじゃなくても、心の底から笑えることって、
大人になればなるほど少なくなっていくと思う。
微笑、苦笑、嘲笑、付き合い笑い、愛想笑い。
そんな笑い方の方が多くなっている気がする

ドリスは心から笑わせてくれるのだ。
一緒にいると楽しいのだ。
乱暴だとか言葉が下品とか素行が良くないとか、
そんなものがくだらないと思えてしまうほど、
ドリスが側にいることは、心底楽しい

でもフィリップは大人だ。
ドリスの家庭の事情を思いやり、解雇する。
ずっとずっと側にいて欲しかったに違いないのに。
哀しい選択。

再会してやんちゃする二人に、目が潤んだ。
またドリスのやることも粋だし

ドリスの方も変わっていったのが面白かった。
職安の壁の絵をダリだとわかり、担当の女性職員と意気投合。
ラストにテロップで結婚したと出ていたが、相手はこの女性なのかな?

相手と対等な目線ではぐくむ関係。
そういう相手に出会えたら幸運だよな、と思えた後味のいい映画だった

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  • 2012/09/30(日)17:20:06 |
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