筋書きのないドラマ、筋書きのあるドラマ-映画編-

同名の、野球&映画ブログから、映画だけ独立させてみました。

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劇場へ観に行けばよかったな 「岳-ガク-」

山岳救助ボランティアの三歩は、山をこよなく愛し知り尽くす男。一方山岳救助隊に配属された新人警官久美は、三歩の協力もあって成長していくが、山の厳しさを肌身に感じて自信を失い……
2010年 監督:片山修 出演:小栗旬、長澤まさみ



高度からの雄大な雪山の眺め
転げ落ちたら真っ逆さまに止まらない、雪山の急斜面
クレバスから仰ぎ見る切り取られた真っ青な空
全て自然の荘厳な姿だ。

この出だしだけでもう、なぜ劇場へ行かなかったのかと後悔した。
大画面で観たかった、と思った

そんなに評判が高かった記憶はないのだが、
山の素晴らしさと恐ろしさが存分に感じられて、観応えのある映画だと思う。

また山岳救助隊の仕事って厳しい、と胸が痛くなった。

例えば、他に生存者がいた場合の、死人の扱い。
生存者の救助が優先で、死人の運搬まで手が廻らない。
でも家族に遺体を返すのが必須だから、顔を防御して投げ落とす。
理屈はわかっても感情がついていかない。
それは遺族に限らず、救助側だって同じだ。
断腸の思いでそういう行動を取るのに、遺族からは当然責められる。
つらい。

かと思えば、山をなめた軽装なんかで来た登山者のことも
救助にいかなければならない。
そんなのに限って、ヘリで運んでくれないのかと不満を垂れたりして。
タクシーじゃない、と怒鳴りたくもなる。

これじゃ、新米の救助隊員が参ってしまってもしかたない。
というか、これだけ生死の厳しさに直面する仕事なら、
挫折しても誰も責められないと思う。

こういう、絶えず命の懸かった現場に関わる人達は、
どこか緊張感のある気高さを身に纏っているように見える。
それは、そうでない人間には決して持てないものだ

私見を言えば、もし遭難して死にそうなときに、
やっと来た救助隊員が女だったら……
やはり不安だ。
できれば元々女より腕っ節の強い男隊員がいい。
というのが本音だ。

けれど長澤まさみちゃんの新米女性隊員が、
厳しい中成長していく様は、なかなかいい。
ラスト近く、要救助者を背負って登ろうとした恰好のまま果てていた姿には、
プロの決死の使命感が見えて、震えがきた。

まあ、それをあっさり見つけちゃう展開には、
リアリティを下げた気がして残念だったが

それと、山を知り尽くした三歩というボランティアさんのキャラには、
頭は下がるが、イマイチ感情移入できなかった。
山は得意だけど町では迷うって……
作りすぎのキャラに見えて、笑うに至らなかったわ

山岳救助隊の先輩にしても、
二次災害を防がなくてはならないことを隊長に説明されなきゃわからないって、
ちょっとガッカリ
要は観客のこちらに説明したわけなんだろうけど、
素人感情丸出しで、
せっかくのリアルな仕事ぶりの描写に水を差した。
石田卓也くん、好きな俳優さんだけに、そういう役所だったのは残念で。

ただ、様々細かいツッコミはしちゃえど、
観て損はない、良い映画だったと思う。
見終わった後、清々しさが残る

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