筋書きのないドラマ、筋書きのあるドラマ-映画編-

同名の、野球&映画ブログから、映画だけ独立させてみました。

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楽しくて深い 「謝罪の王様」

依頼者に代わって臨機応変な謝罪でトラブルを解決する「東京謝罪センター」。所長の黒島に、依頼者だった典子が加わり、セクハラで訴えられた男や息子の不祥事を解決したい芸能人、外交問題を起こした映画プロデューサーの依頼に奔走する……
監督:水田伸生 脚本:宮藤官九郎 出演:阿部サダヲ



笑えた。
泣けた。
深かった……

相変わらずのクドカンパワーで引っ張られ、2時間があっという間だった。
「謝る」ことのいくつものパターンに、いちいちうなずき納得してしまった

有名人の謝罪が世間向きにどんどんエスカレートするが、被害者は置いてけぼり。
世間ではなくそちらに向かい合ってみたら、真実がずれている。
息子が暴力行為をはたらいた相手が、実は自分の方が彼を侮辱したのだと打ち明けてくれたのだ。
息子が自分へではなく親への侮辱を許せずに手を上げたこと。
素直に感動したし、それを知れば、親も今までできなかった心からの謝罪を簡単にできた

こういうのが本当の「和解」なんだろうなあ、と思う。
心から悪いと思って口から出る「ごめんなさい」は、
下手な小細工をやたらにほどこした派手な謝罪なんかより、百倍雄弁である、と思わされる

国家規模の外交問題に発展した謝罪騒動にしても、
相手の文化や習慣を知らなかったことが状況を悪化させてゆく。
その過程が笑いに笑えるのだが、笑えない気もするのだ
まずは相手を知ることが第一歩なのだと改めて気付かされるから。
相手を知らなければ、それがこちらとしては究極の誠意ある行為でも
すれ違ってしまうこともあるのだと。

一番胸に迫ったのが、黒島所長その人の謝罪エピソード。
その場で一言、「すみません」と言って欲しかっただけなのに、
それがなされなかったために怒りが増幅
そういうもんだよね。
上司が出てきて謝罪、しかし本人は来ない。
解決策は、汁の飛ばない工夫、飛んでしまったときには特典、と話がどんどん逸れていく。
その様は、おっかしくて笑い転げたが、
本筋から外れた謝罪は逆効果だと、昨今いろいろ起こる事件を思い出したりして
こちらも笑いごとじゃない気がしてしまったのだった。
謝罪の意味をはき違え、すり替え。
これじゃよけいに怒りを爆発させようとしてんのか? と勘繰りたくなるくらいだもの

謝る、という人間としての基本が、何かの拍子でできなかったとき、
こんな風に捻れてしまう、というのがまざまざと描かれている。
笑えるけれども、そこに込められたメッセージは深い
楽しめて考えさせられた、いい映画だった。
いくらでもネタが出てきそうで、続編とか連ドラとか創れそう。
やらないとは思うけど。。。

それぞれのエピソードは独立しているけれど、微妙にニアミスがあるのが
視聴者としては嬉しかったりする

アベサダさんのテンションも高すぎず、ついていけたし
竹野内さん、こんなにいい声だったかな、と改めて感動したり
高橋克実さん、松雪泰子さん、尾野真知子さん、濱田岳くん、EXILE……等々、
脇役さんの豪華さにも注目です


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